藤二郎(野方駅),「料理歳時記」を読んで

予備校生活になってからは水曜日に一日平日休みを取るようにしています。
今回は野方の「藤二郎」というお蕎麦屋さんでランチです。
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夏季限定の小柱となんとか(失念)のかき揚げ。冬の蕎麦も好きですが、夏に天ぷらやかき揚げと一緒に食べる蕎麦もとても好きです。

蕎麦といえばサイパンにある「みつえ」というお店で食べた蕎麦サラダが忘れられません。パスタサラダはよく見かけますが、それとも異なるちょうどいいあっさりこってり加減のあれをよく食べたくなります。藤二郎にも蕎麦サラダというメニューがありました。みつえのと同じような感じなんだろうか。一度お蕎麦屋さんで蕎麦関連のつまみを食べつつ日本酒を飲む夜を過ごしてみたいです。


また料理関連ということで、最近読んだ本を紹介します。

料理歳時記 (中公文庫)

料理歳時記 (中公文庫)

辰巳浜子さんという方が書かれた料理歳時記という本です。初版は1973年に発売され、婦人公論で掲載されてたものをまとめた本なので内容的にはもっと古め。でも時代は巡り巡るとよく言いますが、今だからこそこういう本、好きな女性多いんじゃないかなぁと思います。

春夏秋冬毎に旬の食材を題目に、辰巳さんが調理法や自身の経験談を語ることで本は構成されています。戦中の経験等から独身の食に対する価値観を持っていることが本の中からも伺えますが、いや、「独自」なんて言っちゃいけないですね。食べることとは辰巳さんが書かれている通り実にシンプルにこうあるべきなんだと思います。その季節にあるべきものを食べ、あるべき方法で調理し、食べるっていうことだけです。

辰巳さんが若い方に野菜の煮物を食べさせて、若い方が煮物の美味しさに感激すると同時に野菜は熱を通さずに生で食べるのがいいと教わったと言うのを聞いて意見している文があるのですが、

「よく考えてみてごらんなさい!人間が火を発明して食べものを焼くことから始まり、煮るための鍋に相当するものを作り出しました。これが文明への進歩、人間にしかできない火を扱う第一歩だったのではないでしょうか。それ以前は人間も動物たちと同じように、肉類、魚介類、野のもの山のものすべてを生食していたのです。食べものに火を通すこと、これはいったいなんのためか、考えたことがありますか?」

少し前よりは塩麹が流行ったり旧暦が見直されたりと昔に戻ってきているとは思うのですが、もっと変にこねくり回さないで食はシンプルであるべきだと思うんですよね。辰巳さんが上で仰ってる通り、何故火が人間の中で発達したのか、何故トマトやきゅうりは夏に旬なのか、等。以前から昔ながらの日本の食生活に憧れはあったのですが、この本を読んでより一層憧れが増しました。