ライブハウスの在り方について

なんだか、ヒソミネに行って以来、今のライブハウスの在り方について色々と思うところがありました。
 
プロの、例えば渋谷のAXとか下北沢ならSHELTERとかに出ているようなある程度固定のファンが居るいわゆる「売れているバンド」ならともかく、
素人の、お客さんが出演者の友人知人くらいなバンドのライブなんて行きたいと思いますか?
 
私は面倒くさいから行きたくないです。自分が出る側の人間でもこうだもんね。知り合いのバンドのライブも、純粋に楽しみでいくのも稀にありますが(今回のヒソミネのは普通に楽しみでした)基本は友人が頑張ってるのを見て、あー自分も頑張んないとな、って自分のモチベーションを上げるために行ったりとか、後は普段会う機会がないので話したかったり、本当に付き合いだけだったり。
自分が音楽やってる人間でさえこんな感じなのだから、音楽聴くのは好きだけど、バンドマンじゃない人たちにとって「売れていないバンド」のライブに行くのって本当にどうなんでしょう。
 
「売れてないバンド」っていっても素敵な音楽をやってる人たちは本当に沢山います。素敵な音楽をやっているのに演奏側はTwitter等のSNSを駆使して呼びかけたり、知り合いという知り合いにあたってみたり、フライヤー作って宣伝したりするのにいくよいくよーと言ってもらいながら本当に来てくれるのはボーカルの彼女とギターの仲のいい友人の二人だけ。見る側はたまーに時間があっていつも誘われても行けてないし、今日は行こうかなと思い立って行ってみると、清潔感のない感じの入り口で愛想のないスタッフさんに「売れてないバンド」なのにドリンク代込みで2000円請求され、入ってみると出演者とその知り合いだけでなんとも居心地が悪い。とりあえずドリンク飲みながら知り合いのだけ観て、「よかったよ」なんて挨拶して帰る。演奏者側はライブハウスに一人当たり15000円払ってスタッフさんに「今度はお客さんもっと呼んでね」なんて言われて打ち上げして帰る。演奏者側も見る側も得るものがない。なんか、とても生産性のないことをしている気が。
 
いや、いい音楽をやってたらファンなんて自動的につくよっていう意見もあると思いますが、私はそうは思いません。だってそもそもライブハウスに人が来ないもん。知り合いに聴かせてどうするんですか。Twitterで知り合った人が毎回貴重な時間と2000円も払ってライブに来てくれますか。路上ライブの方が断然効率いいと思う。ライブハウスっていうせっかく音響設備も整った専用のスペースがあるのに路上ライブの方がいいっておかしくないですか。私は音楽といえど街中で大きい音出してるのどうかと思うので路上ライブ好きじゃないんですけどね。
 
なんというか、もっと仕事の帰りとか休日にカフェに行ったり、個展に行ったりするような感覚でライブハウスにも行けないものかって思うんですよね。自分が女なので、異性の感覚はわかりませんが、私みたいに一人時間をちょっとトクベツな所に行って満足した一日にさせたい女性ってかなりいると思う。ozmagazine的な、日帰り旅行感で行けるオープンな感じにならないものかと。
 
前置き長くなりましたが、そんな中先日行った「ヒソミネ」が自分の中でかなり新鮮だったのでなんとなしに調べていたらこんなページが。
 
 
「ライブ・スペースの特長
●「このライブハウスに行けば、素敵な音楽と出会える」という信頼。
●ライブハウスの閉鎖的なイメージを一新した、開放的で居心地のよい空間。
●これからのインディーバンドのライブに必ず求められる、20~70人規模のキャパシティ。
●平日のライブでのホール使用料が無料、土日祝日の貸し切りも5万円というアーティストにやさしい料金システム。
●チケット代が無料(1ドリンクのみ)のサービスデー。
●ミュージシャンが立ち上げたライブスペースということを生かした、音に対するこだわり。
●ライブ以外にもレコーディングやUSTライブ、さらにはアートの出展や映画の上映なども積極的に展開。
●アーティスト同士で交流を図れるミーティング、アーティストとファンを繋げるミーティングを定期的に開催。」(以上引用)
 
そう、そうなんですよ!と。
私がヒソミネに行って感じた新鮮さっていうのは、やっぱり従来のライブハウスとは異なった気軽に行きたいと思わせるようなコンセプトを持っていたからで。
それがお客さんとして来ていた自分にも伝わってくるってただの建物なのになんだかすごいなぁ。
ライブハウスは見る側目線で考えてどんどん変わっていくべきだと思います。
ライブハウスってもっといろんなことができそうな気がするんだけどなーーどうしたらいいのかなぁ。